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「何BTC持てばいい?」が分からない人へ

暗号資産
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ビットコインが大きく下落すると、「今は買い集める時期なのではないか」と考える人が増えます。

最高値から半値近くまで下落したとき、気になるのが、

「では、いったい何BTC持てばいいのか?」

という問題です。

しかし、実はこの問いには簡単な答えがありません。

なぜなら、ビットコインには「年間107〜172万円必要」といった、生活上の明確な必要量が存在しないからです。

そこで考えてみたいのが、「何BTC必要か」ではなく、「自分にとってお金とは何なのか」から逆算する方法です。

「必要な生活費」が決まっている人は、無限に稼ぐ必要がない

例えば、ある人の最低限の年間生活費が107〜172万円だとします。

住居費、食費、光熱費、通信費などを含めて、この範囲に収まる生活を維持できるとします。

  • 年間107〜172万円 → 最低限の生活に必要
  • 年間200万円 → 少し余裕が生まれる
  • 年間300万円 → さらに余裕が生まれる
  • 年間500万円以上 → 最低限の生活そのものには必須ではない

もちろん、収入が増えれば旅行をしたり、良い家に住んだり、将来への備えを増やしたりできます。

しかし、「生きるために必要なお金」という意味では、107〜172万円を超えたところから必要性は逓減します。

ここから、

「自分はいくらあれば十分なのか?」

という考え方が生まれます。

「もっと稼ぐ」ことが目的ではなくなる

年間最低支出が107〜172万円程度に収まるのであれば、お金との付き合い方も変わります。

「とにかく収入を増やす」から、

「必要な生活を維持できるだけのお金を確保し、それ以上の労働をどうするか考える」

という発想に変わるからです。

例えば、生活防衛資金や数年分の生活費を確保できているなら、それ以上のお金を得るために自分の時間をどこまで差し出すのか、という問題が出てきます。

ここではじめて、

「お金を増やすこと」と「人生を豊かにすること」は同じではない

と気づくことがあります。

そして、この考え方はビットコインにも応用できます。

では、ビットコインは「何BTCあれば十分」なのか?

ここが難しいところです。

生活費なら、

年間107〜172万円必要

と計算できます。

住宅なら、

5,000万円必要

と計算できます。

しかしビットコインの場合、

1BTC必要
3BTC必要
10BTC必要

という明確な数字を、現在の用途から算出することはできません。

なぜなら、多くの人にとってビットコインは今すぐ生活に使うための資産ではないからです。

つまり、

「自分は何BTCあれば生活できるのか?」

という問い自体が、少しズレているのです。

BTCは「必要量」ではなく「将来の選択肢」と考える

では、どう考えればいいのでしょうか。

一つの考え方は、

ビットコインを「今使うお金」ではなく、「将来の選択肢を持つための資産」と考えることです。

例えば、将来BTCを売却して、

  • 住宅を購入する
  • 老後の生活費に充てる
  • 働く時間を減らす
  • 海外で生活する
  • 他の資産へ移す
  • 大きな支出が必要になったときに使う

といった可能性があります。

重要なのは、今の時点で用途を一つに決めることではありません。

むしろ、

「将来、自分が選択できる状態を作るためにBTCを保有する」

という考え方です。

この場合、「何BTC必要か」という問いの答えが存在しなくても、それほど問題ではありません。

「必要なBTC」ではなく「失っても困らないBTC」を考える

ここで、もっと現実的な基準が使えます。

それは、

「何BTC必要か」ではなく、「何BTCなら長期間保有できるか」

です。

例えば、

「BTCが70%下落しても生活を変えなくていい金額」

を決める。

これなら、BTCの将来価格を予測する必要がありません。

BTCが上がるか下がるかを当てる必要もありません。

自分の生活を守ったうえで、

「この範囲なら長期間保有できる」

という金額を決めればいい。

その結果としてBTCの保有量が決まります。

すると「価格が下がったら買う」という意味も変わる

ここが、下落局面で特に重要です。

例えばBTCが12万ドルから6万ドルまで下落したとします。

このとき、

「BTCはもう終わった」

と考えることもできます。

一方で、

「将来的にBTCを保有しておきたい」

と考えている人にとっては、

「同じ金額で以前より多くのBTCを取得できる」

という見方もできます。

例えば1万ドルを投資すると、

  • BTC価格12万ドル → 約0.083BTC
  • BTC価格8万ドル → 約0.125BTC
  • BTC価格6万ドル → 約0.167BTC
  • BTC価格4万ドル → 約0.250BTC

となります。

もちろん、4万ドルまで下落するという意味ではありません。

重要なのは、価格を当てなくても「数量を増やす」という考え方ができることです。

「底を当てる」のではなく、目標資産を積み上げる

ここまで考えると、BTC投資の目的が少し変わります。

普通の投資では、

「BTCはこれから上がるだろうか?」

と考えます。

しかし、長期保有を前提にするなら、

「自分は将来、どの程度のBTCを持っていたいだろう?」

と考えることもできます。

この場合、重要なのは底値を当てることではありません。

例えば、

「今後数年間でBTCを少しずつ積み上げる」

という方針なら、

6万ドルで買う

5万ドルでも買う

8万ドルでも買う

10万ドルになったら買う量を減らす

というように、価格に応じて購入量を調整できます。

一括で「ここが底だ」と賭ける必要がありません。

ただし、BTCには「生活費」と同じ安全性はない

ここは絶対に混同してはいけません。

「年間最低支出が107〜172万円に収まる」という考え方は、生活設計にはかなり有効です。

しかし、

「生活費が固定されているから、余剰資金をBTCに入れても大丈夫」

とは限りません。

BTCは価格変動が大きく、投資額が大幅に減る可能性があります。

したがって、

生活を維持するためのお金と、将来の選択肢を作るためのお金は分ける。

これが大前提です。

「何BTC持つか」より、先に決めるべき3つ

BTCの保有量に悩んでいるなら、いきなり「1BTCを目指す」と決める必要はありません。

先に次の3つを考えると整理しやすくなります。

1.年間最低生活費はいくらか

まず、

「これだけあれば生活を維持できる」

という金額を把握する。

今回のケースでは、年間107〜172万円です。

これはBTCとは関係なく、自分の生活基盤を考えるための数字です。

2.何年間、働かなくても生活できれば安心なのか

年間最低生活費を107〜172万円とすると、

  • 1年分 → 107〜172万円
  • 3年分 → 321〜516万円
  • 5年分 → 535〜860万円
  • 10年分 → 1,070〜1,720万円

もちろん、実際には税金、医療費、住宅修繕、家電の買い替えなどの臨時支出も考える必要があります。

それでも、「自分が最低限生きるために必要な金額」を具体的に把握できることには大きな意味があります。

3.余剰資金のうち、どれだけならBTCの大幅下落に耐えられるか

ここで初めてBTCの割合を考えます。

例えば、

「金融資産の10%まで」

でもいい。

あるいは、

「生活防衛資金を確保した後の余剰資金の20%まで」

でもいい。

大切なのは、BTCの将来価格から逆算しないことです。

自分の生活から逆算します。

そして「十分」という考え方につながる

この考え方の本質は、BTCそのものではありません。

むしろ、

「自分にとって、どこまでお金があれば十分なのか?」

という問いです。

年間最低生活費が107〜172万円だと分かる。

必要な現金が分かる。

将来必要な資金がある程度分かる。

そこまで確保できたら、

「これ以上お金を増やすために、自分の時間をどれだけ使う必要があるのか?」

と考えられるようになります。

そして余剰資金の一部をBTCに変える。

するとBTCは、

「もっとお金を稼ぐための投資」

ではなく、

「これ以上働かなくてもいい可能性を将来に残しておくための資産」

という位置づけになります。

「何BTC持てばいい?」の答えは、意外と「決めなくていい」

結局のところ、BTCを何BTC持つべきかに普遍的な正解はありません。

0.1BTCでもいい。

0.5BTCでもいい。

1BTCでもいい。

そもそもBTCを持たないという選択もあります。

重要なのは、

「1BTC持っていれば人生が安心になる」

というような数字を他人から与えてもらうことではありません。

自分の生活に必要なお金を把握して、

「これ以上は必ずしも必要ではない」

という地点を見つける。

そのうえで余剰資金の一部を、

「将来の選択肢を増やす資産」

としてBTCに振り分ける。

この順番なら、「BTCはいくらになるのか?」という価格予想から少し距離を置くことができます。

おわりに

ビットコインが最高値から半値近くまで下落すると、「今は買い集め時なのではないか」という感覚が生まれます。

しかし、「今が底か?」を考えるより、「自分は将来どれくらいのBTCを持っていたいのか?」を考えるほうが重要です。

そして、その答えすら分からないなら、無理に決めなくてもいい。

まずは、

「自分はいくらあれば、これ以上お金を稼ぐ必要がなくなるのか?」

を考えてみる。

年間最低生活費が107〜172万円なら、その金額を基準に、自分に必要な現金や安全資産を考えることができます。

その「十分」を超えたところにあるお金を、現金、株式、BTCなど、それぞれのリスクと目的に応じて振り分ける。

BTCを買うことが目的なのではありません。

「自分の時間を、お金だけを増やすために使い続けなくてもいい状態」を作ること。

そのための一つの選択肢としてBTCを見ると、「何BTC必要なのか分からない」という問題も、少し違った角度から見えてくるのではないでしょうか。