一言でいうならば実在した初期ブラックメタルバンドの生々しい再現映画。
ノルウェーのブラックメタルバンド、Mayhem(メイヘム)。
内容に触れるのは実際に自分の目で観てもらいたいのでほどほどに。
ユーロニモスとヴァルグのとある出来事が起きた1993年当時の僕は4歳。
ブラックメタルなんてそもそも知りもしなかったし、残念ながら音楽にすら興味がなかったような歳。
自分の目の前で起きていることが世界の全てと言っても過言ではないほど無邪気な子供だったなと回想する。
映画に話を戻すと、誰にでもよくありそうな状況が特に印象深かった。
「まさか、こんなことになるなんて」
小さな行動が自分では思っていた以上の出来事に発展し、コトの大きさをイヤでも理解するようになる。
学校で問題に上がるような悪ふざけのつもりがいじめに発展し人の生命を脅かすまでに至る。
事態は自分1人の手では止められないところにまで及んでしまい、、、
そこから逃れるべくして
自らの人生を見つめ直し将来に向けて舵を取り直す他ならなくなる。
つるんでいた仲間とは関係を断ち切ろうとするも普段の自らの行いが災いして我が身に降り掛かる。
行動の種類の違いや程度の差はあれど、自分事に置き換えて映画を振り返った時、似たような経験があったようにも感じる。
学生時代バンド活動をしていた時に抱いていた演奏技術やメンバー間での葛藤。
恋人の存在とバンド人生を天秤に掛けるなど、映画と関係ないようなことでも少し頭をひねれば些細なことから連想することができる。
こちらの映画は公私問わずに人間関係でメンタルを病んでる人にオススメしたい1作品。
目を背けたくなるような生々しい過激な描写があるのでそこは注意が必要。
なにせブラックメタルなんでね。
そしてそして、本当はこちらの作品の公開を知った時に映画館で観たかったところコロナ禍で思うように行動が取りづらかった。
そんなこともあり観覧を断念していたが、今回自宅でゆっくりと観れたことはとてもありがたかったな。